
こんにちは。不動産相続アドバイザー鈴木です。
先日アマゾンで久しぶりにCDを購入しました。2枚同時に注文したのになぜか別々に配送されてきたのですが、それでも送料無料。
使う方から見れば「注文した商品が翌日届いてしかも送料無料」は非常に魅力的なサービス。もうネット通販無しの生活は考えられないような世の中ですね。
でも便利だと思ってたサービスの裏側ではこんなことになってるようです。
記事の中に出てくる「オープン型宅配便ロッカー」。要は「宅配ボックス」のことですが、以前はトラブルものとになるという理由で設置されていても使わない宅配業者もいたのですが、ここにきてちょっと事情が変わってきたようなので、最近注目されている「宅配ボックス」について調べてみました。
アパートやマンションの空室対策に効果的!なんてことも言われてますが、実際のところどうなんでしょうか?
目次
国もオススメする「宅配ボックス」
国土交通省が建築基準法の規制を緩和して、アパートやマンションへの宅配ボックスの設置を促進ししてるようですね。
そもそも、なんで国がからんでくるかと言うと、宅配業者の負担となっている再配達を減らすためのようです。
日本全体の物量が38億6,930万個、そのうちおよそ2割が再配達になるそうで、労働環境の改善とか温室効果ガスの削減など、国としても無視できない状況ということですね。
ちなみにアマゾンの物量はどのくらいか?
現在、アマゾンの配送を行ってるのがクロネコヤマトで宅配便の物量は、2016年度で約18億6,756万個。
宅配業者が佐川急便からクロネコヤマトに切り替わった2014年度の増加率(約15%)から算出すると、ヤマトの物量のうちアマゾンだけで2億8,000万個くらいありそうです。
ヤマトのドライバーは約6万人のようなので、単純計算で1人あたり年間約5千個も荷物が増えてることになります。ものすごい数ですね。
相続したアパート・マンションの場合はどうか?
新築のアパートやマンションでは標準装備の物件も増えてきましたが、親の不動産を相続して賃貸経営している場合は設置場所や費用の面で導入が難しい場合もありますよね。
でも最近はバリエーションも豊富になり、省スペースで低価格のタイプも増えてきたので、独身者や学生向けのアパートやマンションなど需要があるようでしたら検討してみても良いかもしれません。
回答数が100件と、ちょっと少ないアンケートですが、ネットでの調査によると、以外にも半数の方が不要と考えているようです。
回答を読んでみると「不在が多いので便利!」という人と「自宅にいる時間が長いので不要」という意見に2分されてますが、まぁそりゃそうですよね。
必要な人にはなくてはならない設備で、中には自作の宅配ボックスを勝手に設置しちゃう人もいるようですが、相続したアパートやマンションに導入のするかどうかは慎重に検討する必要がありそうです。
ダイアル式の宅配ボックスには注意が必要
暗証番号をセットして荷物を出し入するダイヤル式宅配ボックスは、比較的低コストで設置できるのですが、クレーム防止のため宅配業者が使ってくれなかったり、暗証番号を書きわすれや間違いなどのトラブルもかなりあるようです。
大家さんの責任ってわけじゃないですが、こういうのが続くと入居者から不満が出て退室なんてことにもなりかねないので注意してくださいね。
今後、宅配ボックスに助成金が出るかも
2017年4月から公共施設に宅配ボックスを設置する場合は国から助成金が出るようになりました。
いまのところ、アパートやマンション向けではないのですが、今後拡大させる可能性はあるので、注目したいところです。
まとめ
いろいろ調べてみると「宅配ボックス」は単なる便利アイテムというわけではなく、いろんな思惑が絡んでいることが分かりました。世の中的にも推進する方向で動いてるようですね。
宅配便の再配達も思いのほか深刻な事態になってるようなので、もしかすると再配達が有料に、なんてことになるかもしれません。
そうなると宅配ボックスの需要が一気に高まるわけで、価格競争も起こるでしょう。
相続したアパートやマンションを経営している大家さんにとっては、設置のタイミングが難しいところですが、今後も注目の設備なのは間違いないので、大家さんご自身でもしっかりと情報収集して見極めてくださいね。