
こんにちは。不動産相続アドバイザー鈴木です。
今回は管理費についてのお話です。
アパートやマンションを経営しているオーナーや家主がご自身で管理されてる場合もあると思いますが、物件がたくさんあったり遠くにある場合は、自主管理はなかなか難しいですね。
アパートやマンションを相続した場合は、元々は違うお仕事をされてる方もおおいですから、物件の管理に時間がとれないので、管理会社にお願いすることになります。
その場合、管理会社に支払う費用はどれくらいかかるのか?どんなことをしてくれるのか?を、私が代表を務めているハートエントランス株式会社を例にご紹介いたします。
不動産オーナーや家主さんの参考になれば幸いです。
管理費の相場
私は栃木県は宇都宮で不動産業を行ってまして、地域によって多少変わりますし、アパートやマンションの形状、部屋数や入居者数などでも変化しますが、関東圏の場合はおよそ家賃の5%くらいが多いでしょうか。
仮に管理費が5%だとすると、毎月の家賃が5万円なら、管理費は5万円×5%の2,500円になります。
一般的な管理業務の他にも、換気や給排水、エレベーターがある場合はエレベーターの点検、消防設備の点検などの法定点検がありますが、法定点検の費用はこの管理費には含まれまず、点検の内容や種類によって年1回とか3年に1回とか定められており、都度費用がかかります。
5%の管理費は高い?安い?
家主さんにとっては少しでも下げたいというのが心情でしょうから「高い?」って聞かれたら「高いです!」って答えますよね。
アパートを建てたり買ったりして、ローンや修繕費、税金の支払いなどをしていくと、手元に残るお金はどれだけになるのか?と考えると、そこから管理費を支払うなんてとても考えられないでしょう。
例えば、家賃収入のうち約50%がローンの支払いで、税金と修繕費、共有光熱費の支払いを合わせて20%くらいとすると、だいたい30%くらいが手元に残ってくるという感じだと思います。
そうすると、仮に30%の空き室があるとトントン収支環境になっているということになるわけです。
空き室が30%も出てしまうと生活がままならないということもあるかもしれません。結果5%の管理費が“相当高い”という印象になっていくのでしょう。
ちなみに30%は10室で3つ空きです。普通にあり得る話ですよね。
危ないローンの支払い環境になっていると思ってくださいね。
管理業務の内容
満室にすること
アパート経営は間違いなく満室経営が必須です。
もし80%くらい入居していればと思っている大家さんがいたらそれは間違いです。
この数字を見てください。
家賃が月5万円の部屋が3部屋空いていたとすると、本来得られるはずの家賃、月々15万円、年間180万円のお金が入ってきていないことになります。
空き室のリスクって大きすぎませんか。だから満室経営が重要なんですよ。
満室のコツ
満室のコツは、お客さんに、
- 「住みたい、住んでいたい」と思ってもらえるか?
- そう思っていただくためにはどうするか?
なんです。
そのために色々と努力が必要です。
- 管理の徹底
- 適正な家賃設定
- 場合によっては訴求力のあるリフォームの提案
- お部屋ひとつひとつの飾りつけ
これらを着実に継続して行っていくことが大切です。
そのおかげで私が受けている管理物件のほとんどは満室をキープしています。だいたい95%くらいでしょうか。空室ができたら2〜3ヶ月で次の入居者が決まります。空いたらすぐに入居が決まっている感じです。
私は家賃を下げる提案もしてません。適性な家賃が出せていけるなら、できるだけそれよりも上げられるような努力をします。それでも満室キープできます。
家賃下げることが当然だと考えてるとしたらそれは大間違いですよ!
管理のコツ
管理のコツはずばり「当り前のことを当り前にする」です。
管理しているアパートの入居斡旋は入居させるための基本で当り前のことですが、それさえもできていない管理会社も多いのです。
人は汚いもの、臭いもの、散らかっているものは嫌いなはずです。みなさんも実際に汚い部屋や臭い部屋に住みたくないでしょ。それはどの人にとっても同じですよ。
- 草が綺麗に刈られている。
- 共用部分の廊下や階段、天井が綺麗に掃除されている。
- 共用部分が綺麗に整理整頓されている。
- 部屋は常に綺麗に掃除されている。
- 室内の排水溝などの臭いがない。
- 綺麗にリフォームされている。
- 空室は常に飾りつけができている。
- 案内する不動産屋さんが案内しやすい。
など、そこに来た人が「住みたい!住み続けたい!」という場所作りが必要なのです。
とはいえ、項目に挙げたものはすべて当り前のことですよね。
今、自分が住んでいる家はみなさん綺麗に掃除したり、草刈したりしているでしょ。それと何も変わらないのです。
まとめ
このように当り前のことを当り前にできる管理会社がほとんどないということが、今の空き室の多さの原因になり、ひいては管理費が高いと感じる原因になっているのではないでしょうか?
中には管理費3%くらいの管理会社もありますが、単純に料金だけで判断するのではなく、きちんと管理していただけるかどうか、その内容を見比べて選んでくださいね。
部屋は常に満室、家賃も下げるどころか逆に上げてくれて、アパートやマンションがいつもきれいで清潔な状態を保ってくれるなら、管理費5%でも決して高くないですよね。
管理はそれぞれの管理会社で違いがありますから、ぜひ管理しているアパートやマンションを実際に見せてもらってください。
私のところ(ハートエントランス)でも協力してくれるオーナーさんがおり、見学できる物件がいくつかありますので、お近くの方はぜひ見学に来てください。