【不動産相続事例】亡くなってから資産管理まで – (4)相続財産の特定と調査

不動産相続:不動産相続事例 - 亡くなってから資産管理まで (4)相続財産の特定と調査

こんにちは。不動産相続アドバイザー鈴木です。

前回ご紹介した私が継続管理させていただいている資産家の方の事例『亡くなってから資産管理まで - (3)本件の税理士と私とでの相続税額の違い』の続きになります。

今回は「(4)相続財産の特定と調査」についてのお話です。

本件の概要(相談者の状況と、ご相談いただいた経緯)

  • 相談者のお父様がお亡くなりなりました。
  • 相続人は相談者、そのお母さん、相談者のお姉さんの3人。
  • 明らかに相続税がかかるだけの資産がある。
  • お父様が亡くなってから私のところに相談に来るまでにすでに5ヶ月が過ぎていた。

相談者は先代からお付き合いのある税理士にお願いしていましたが、税理士が一方的に話しを進めるだけで、何の説明もなくかなりの不安を抱えていました。そこで私の知人の紹介で相談に来ていただき、今後の相続の進め方をお話して、正式に依頼していただきました。

相続財産の特定と調査

本件についてはお母さんがおりましたから預貯金と保険の管理ができていたので、その辺りの不安はありませんでした。

ただ不動産だけはお父さんがお一人で運用しておられたので、どれだけの不動産があって、どれだけの収入があるのか、家族の誰も知らない状態でした

こういうご家庭って多いと思います。

今回のケースでは財産の特定は難しいものではありませんでしたが、中には人の保証人になっていたり、意外な不動産をもっていたりと複雑になっていくこともあります。

そういうことがないようにするためにも財産の特定と調査は必要なことで、出来ることなら生前から準備していきたいものです。

以下からは相続財産の特定と調査の注意点を簡単にまとめていますので参考にしてみてください。

相続財産の特定

相続税の対象は何かということですね。

相続財産にはプラスの財産だけではなくマイナスの財産、いわゆる借金なども含まれますので、相続財産の特定はとても大切な作業になります。

以下が代表的なものです。

不動産や権利

  • 宅地
  • 農地
  • 山林
  • 建物
  • 店舗
  • 居宅
  • 借地権
  • 借家権

など。

現金・有価証券

  • 現金
  • 預貯金
  • 保険金
  • 貸付金
  • 売掛金
  • 小切手

など。

動産

  • 自動車
  • 家財
  • 船舶
  • 骨董品
  • 宝石
  • 貴金属
  • 美術品

など。

その他

  • ゴルフ会員権
  • 著作権
  • 慰謝料請求権
  • 損害賠償請求権

など。

負債

  • 借金
  • 買掛金
  • 住宅ローン

など。

未払いのお金

  • 未払いの所得税と住民税
  • その他未払いの税金
  • 未払い分の家賃・地代
  • 未払い分の医療費

など。

相続財産の注意すべきポイント

この中で注意が必要なのは負債部分で、この部分が多いと放棄した方がいい場合があります

さらに注意していただきたいこととして保証人の地位も相続財産になるので、借金の保証人、賃貸借の保証人も一定の条件もありますがそのまま相続になります。

相続が発生して3ヶ月が過ぎ、相続放棄の手続きをしないとすぐに借金の返済の通知や、保証人であることの名義替えなどの手続き書類が、急に相続人に届くことがあり、その段階で借金に気付いたりすることもあります。

借金について

ちなみに借金については、相続人全員がその全額を支払う義務があります。

私は3分の1しか相続していないので3分の1しか支払いしませんという言い訳は債権者にすることができません。

要するに相続人全員のお金をまとめて支払いなさいということですね。

受取人が指定されている財産

保険金については、それぞれ受取人が指定されているものもありますが、受取人が指定されている場合は、その財産は他の相続人と分ける必要はありません

税金

税金についてはそれぞれ保険金額の範囲で税金を支払うことになります。

一部控除部分もあります。

借地権・借家権

借地権・借家権も相続の対象ですので、借地権などで家を持っている人はそのまま借地権を相続することになります。

もちろん相続税の対象なので、税率は路線価にある借地権割合で計算されます。

相続財産の調査の仕方

土地や建物については当該土地建物が存する市区町村の資産税課などに行って評価証明書と入手しいただくのですが、その際に「名寄せでください」と言ってくださいね。

実は不動産評価証明書に記載されている数値は課税対象になるものがほとんどで課税外の土地建物については記載されない場合が多いのです。

それでも課税はされていなくても相続財産にはなりますから、相続漏れのないように名寄せ」で取得します。

現金や預貯金はあらかじめ生前のときに本人に確かめておく必要があります。

なかなか本人は金額を言いたがらないこともありますが、その際には取引している銀行の名称くらいは知っておきましょう。そうすれば調べがつくはずですよ。

保険は証券があるものです。ですからその証券のあるところは知っておくべきでしょう。

とくに注意が必要なのは、借金や保証人などの負債ですね。

保証人は保証人の手元に金銭消費貸借契約書がないときもあったりして、わからないまま急に「あなたが保証人ですからすぐにお支払いください」ということもあったりします。

やはり相続は準備が必要ですね。

本件では調査の結果、大半の相続財産が土地で、内容は以下の通りでした。

  • 300坪の土地が1ヵ所
  • 200坪の土地が4ヵ所
  • 50坪の土地が1ヵ所

ほとんどの土地で、相談者のご主人が生前から月極駐車場を経営していたことがわかりました。

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